2013年4月14日日曜日

Amazonの肥大化2

Amazonに対抗してというか、別の特色を出して成功している
企業もあります。

「実店舗 vs. オンライン(Amazon)」という対立構造でとらえられがちの
小売業界だが、実店舗をもつ企業でも、eコマースに進出して成功している
例もあるようです。

その代表例の1つが1864年創業の英国の老舗百貨店チェーン「John Lewis」です。

英国の小売業界でもAmazonがシェアを伸ばしているのだが、
John LewisはAmazonと重なる商品を数多く扱いながらも、eコマースで
Amazonに負けていないのです。

同社は2012年のクリスマス・シーズンにECサイトでの売上を前年度に
比較して44%増加させました。また、ECサイトからの売上が同社の売上全体の
4分の1に達したとも報告されています。

John LewisのECサイトから見えてくるのは、顧客の買物を積極的に
手助けしようとする姿勢です。「Inspiration & advice」というコーナーでは、
商品の分野ごとに、商品に関する情報を提供しています。

例えば「テクノロジー」の分野では、カメラのお勧めの機種を紹介する記事や
Appleの音楽再生ツールAirPlayの設定方法について解説する動画が用意されてい
たりします。

そして、一番ユーザーのファンを増やしている理由は、
ソーシャルメディアを中心に、見込み客や顧客にとって有益な情報を
無料で頻繁に発信していることです。

これは、いきなりキャッシュポイントを作るのではなく、日頃からユーザーとの
関係性を強化することによって、信頼を獲得し、キャッシュポイントに
繋げているということです。

同社のFacebookページでは新着ファッションの画像が多数投稿され、
ファンとの会話(エンゲージメント)も頻繁に行われているようです。

また、独自商品を持っていれば、Amazon自体仕入れることはできないので、
そういう商品を開発したり、既に持っていれば、それを全面的に押し出す
展開により、Amazonとの競争にはなりません。

また、今後考えられる展開としては、
実店舗をもたないスタートアップの多くは、消費者に自分たちの商品に
触れて実際に評価してもらう機会を求めています。

そういう企業に実店舗がスペースをショールームとして貸したり、
コラボレーション企画を行い、相互に利益を図るという戦略も進めているようです。

これからの小売業は、既存の枠組みにとらわれない、
柔軟で機動性のあるシステムを確立する必要があるようですね。

















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